3次元電池パック熱解析は高精度になる理由はこれだけ

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約20年近く様々な熱流体解析をやってきました。解析対象としたのは複合機、レーザー機械、家電、自動車、飛行機、高速電車、船などあります。少し自慢話しですが、輸送業界では陸、海、空とも経験済。これらの解析の中、とにかく精度を追求すると、大変苦労した記憶が浮かべてくれます。熱フューザー、XERO/DEVE、レーザーヘッド、モーター、エンジンルーム、床下などは、熱伝導、対流、輻射三つの伝熱形態はどちらでも重要、解析精度に効いているパラメータ数十個があり、解析値が実験値からずれるのはすごく簡単で、合わせるのはやっぱり我々解析職人のすごわざが必要という。高精度の解析をお客様に渡すときには、その疑いながら喜びの顔を見てとてもうれしいですが、その裏でほんとに大変で地味なことをやっていますよ(笑)。

一方、この数年では、熱解析の世界の中にとてもやさしい異変種が存在すると気づきました。3次元電池熱解析は驚くほど、簡単に高精度な解析結果が得られるという。

3年ほど前から、お客様に大規模な電池パックの熱解析ソリューションを提供してまいりました。我々のソリューションは忠実に一個一個のセル、一個一個のバスバー、一個一個のハーネス、CMU、BMS、ジャンクションボックス、リレーなどをディテール的にモデリングして、丸ごと実物の電池パックをTAIThermに再現しているものです。メッシュ数はよく数十万、簡単に百万以上に上がります。このような大規模な電池解析モデルをやるのはおそらく我々はこの業界のバカモノだからだと思いました(笑)。

解析結果は実際どうなるだろう、モデルが大きいほど大きければ、誤差が大きくなるのは鉄則ですよね。結果は誰も想像したこともなく、WLTCモード2時間の過渡解析で、解析で得た温度上昇グラフはぴったり実測した温度上昇グラフと重ねていました。目視では誤差は0℃では、エクセルで出力していちいち比較すれば、Max誤差は0.5℃でした。この結果をお客様にレビューしていただきましたが、”お前らは合わせすぎるじゃないか、なんか変なことがやっているの?”と笑いながら跳ね返ってきました。変なことはなんもしていなくて、むしろやらなすぎるよ。。。

その後も、電気自動車およびハイブリッド車の開発とともに、たくさんのお客様にこのような大規模3次元パック熱解析をやってあげました。一例も外れなく、精度は最悪でも1℃ぐらいできています。このはたまたまではないことを我々は気づき始めました。

冷静的に振り返ました、3次元電池パック解析は高精度になる理由はこれだけです。

電池発熱が正しく予測可能

電池セルの発熱は極めてシンプルで、OCVから分極電圧を除いて、電流と掛け算すれば発熱量が得られる。電池屋さんは電池の入出力制御、SOC、SOHの演算にこだわっているから、どのOEMの電池屋さんもはDCRまたはHPPC試験データを電池サプライヤーから入手しています。そのような試験データから電池の電気モデルを同定すると、ほぼほぼ電池の内部抵抗、分極電圧、SOCの変化を忠実に再現することができるから、セル発熱量は正しく予測することが可能です。

内燃機関と比べると、電池の発熱量の予測はダントツ的に簡単にできています。まあ、実際発生している物理現象を考える、これは当たり前のことです。なぜなら、内燃機関は燃料と空気の混合、圧縮、爆発、膨張など複雑で瞬時的な化学反応が発生しているのに、リチウムイオン電池はごく静かに、正極と負極の間にリチウムイオンが往復的に泳いて、挿入、脱出しているだけです。

電池放熱が正しく予測可能

パックの中は、大量的な電池セルは緊密に並んでいる形で積み上げています。セルとセルの間は密に接触していて、ほとんど周囲の空気と触れていないです。パック自身も水密要求によって、パックケースとケースの間はシールなどを使って密閉されている。なので、パックの中は実は外気と完全に隔離されている密閉空間です。

このような特徴的な構成は、輻射と対流は無視できますので、伝熱3形態の中の二つが消える、しかも計算上一番厄介な二つです。電池冷却は、現在主流では水冷冷却または直接冷媒冷却です、どちらでも簡単にTAIThermの中にH and Tfluidの境界条件で簡単に設定することが可能で、電池の放熱は正しく予測することが可能です。

電池実験環境はとても安定

解析が正しくできても、実測自身の誤差が大きくなると、解析精度の評価が困難になります。近年、電池パックの実験では、ほとんど恒温チャンバーに行わています。チャンバーの中では、雰囲気温度、湿度が厳密にコントロールできており、電池パック熱解析の理想条件と近い実験条件を作ることができています。

こういう実験条件の安定性によって、解析と実測するときに、リアルワールド側の誤差、変動が収まっているから、解析誤差の評価にはとても有利になっています。電池のほかには、車載試験でやらないといけないとか、ベンチ環境は大きくて開放しているから、環境が常に変動しているのはほとんどです。

結語

電池パック試作品は簡単に数千万も超えるが、やりたい試験は充電性能、冷却性能、耐振、水没などいっぱいだが、予算が厳しいから絞ってくださいといわれた経験がありますでしょうか。恒温チャンバーも予約は常に混んでいて、他プロジェクトも待っている状況であり、すぐに対策効果を見たいのに、試験ができるのは数か月後になってしまうので待つのはたまらない経験がありますでしょうか。

実は、3次元電池解析がこんなに高精度できていますよ。3次元解析であれば、熱電対の貼り付け作業も不要、パックの載せ替えなどめんどくさい作業は一切不要で、シミュレーションを回せば、同日に結果できます。電池開発者の皆さんはぜひ活用しいただければと思っております。

今回の内容は以上です、これまでご覧いただきありがとうございます。

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